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【財務・会計】ポートフォリオ理論を理解しよう!【中小企業診断士】

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デリバティブと並んで嫌われているポートフォリオ理論を丁寧に解説していきます!

ここでは、ポートフォリオ理論について基本論点を解説していきます。

このポートフォリオ理論ですが、1次試験では毎年のように出題されています。

重要論点ですので、取りこぼしのないように注意しましょう。

ポートフォリオとは何か

株式投資をしたことがある方にはおなじみのポートフォリオという言葉ですが、

これは、複数の投資資産を組み合わせたものを指します。

「投資先は分散せよ」

「卵はひとつのカゴに盛るな」

など、分散投資の重要性についてはいろいろなところで言われています。

実際、動きやリスクが異なる複数のリスク資産を組み合わせることで、リスクを抑制しつつ投資のパフォーマンスを向上できることが理論的に実証されています。

リスク資産をどのように組み合わせると投資パフォーマンスを最大化できるのか?

ポートフォリオ理論を通して学んでいきましょう。

リスク資産のみの組み合わせ

それでは、リスク資産を組み合わせると、どのようにリスクを低減させ投資パフォーマンスを向上できるのかについて見ていきましょう。

例えば、ある市場には2種類のリスク資産が存在していると仮定します。

ハイリスクハイリターンの投資X

そして、ローリスクローリターンの投資Yです。

手持ちの資金を、投資Xに100%投下した時のリスク・リターンの関係は点Aとなります。

一方、資金を、投資Yに100%投下した場合のリスク・リターンは点Bで表現されます。

それでは、ローリスク志向の投資家が行うべき投資行動についてまず考えていきましょう。

最もローリスクな投資行動は、投資Yに100%投下する事でしょうか?

そうではありません。

投資Xというリスクが異なる資産を組み合わせることで、投資Yに100%投下した場合よりもさらにリスクを低減させることができるんです。

この例では、点Cのように、投資Xを40%、投資Yを60%の構成比にしたときに、投資家のリスクが最も低下し、

かつ、投資Yに100%資金を投下した時よりも期待リターンが向上します。

効率的フロンティア

それでは、この市場において投資家が選ぶべきリスク資産の組み合わせはなんでしょうか。

もちろん、リスクの選好度によって投資行動は異なるでしょう。

ローリスク志向の投資家は、最もリスクの低い点Cを選ぶでしょうし、リスク選好度の高いハイリスク志向の投資家は、点Aを選ぶかもしれません。

リスク選好度によって変わるものの、合理的な判断ができる投資家であれば点Cから点Aを結ぶ線上の組み合わせから選ぶはずです。

この点Cから点Aを結ぶ線を、効率的フロンティア、または、有効フロンティアといいます。

リスク資産+リスクフリー資産の組み合わせ

今までは、リスク資産のみの組み合わせの中で最適な投資行動を考えてきましたが、市場には、国債のような無リスクで一定のリターンが見込めるリスクフリー資産が存在します。

このようなリスクフリー資産が存在する場合は、合理的な投資行動はまた変わってきます

リスクフリー資産は、無リスクでリターンが得られます。

この時のリターンを「リスクフリーレート」といい、点RFにプロットします。

この点RFと、効率的フロンティアが一点で接するような線を、「資本市場線」といい、リスク資産とリスクフリー資産を組み合わせた場合に選択すべきポートフォリオを表しています

そして、資本市場線と効率的フロンティアが接する点Mを「市場ポートフォリオ」と言います。

これは、リスク資産、例えば株式市場全体に投資した時と同じポートフォリオを示しており、株式のみで構成するポートフォリオの中でも、もっともリスクとリターンの均衡がとれた点であると言えます。

先ほどは、投資家は効率的フロンティアの中から、リスク選好度に応じてポートフォリオを選択すると申し上げましたがリスクとリターンのバランスで考えた時に最も合理的なポートフォリオは、点Mにあると言えます。

過去問演習

それでは実際に過去問を解いてみましょう!

問題(平成30年第17問)

平成30年 第17問です。

以下の図は、すべての投資家が共通して直面する危険資産のみから構成される危険資産ポートフォリオの集合を示したものである。

この図を用いた説明となる以下の文章の空欄①と②に入る語句の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

危険資産のみから構成されるポートフォリオの集合のうち、リスク・リターンの面から望ましい組み合わせのみを選んだ曲線ACを①と呼ぶ。

安全資産と曲線AC上の任意の点Dで新しいポートフォリオを作ることにした。

この時、新たなポートフォリオのリスク・リターンの組み合わせは安全資産と点Dを結ぶ直線で示される。

安全資産と直線AC上の任意の点で作られる最も望ましいリスク・リターンの組み合わせを②と呼ぶ。

ア ①:投資機会集合 ②:資本市場線

イ ①:投資機会集合 ②:証券市場線

ウ ①:有効フロンティア ②:資本市場線

エ ①:有効フロンティア ②:証券市場線

解答

解答です。

正解は、ウ ①:有効フロンティア ②:資本市場線 です。

危険資産のみから構成されるポートフォリオのうち、望ましい組み合わせを選んだ曲線は、効率的フロンティア、または有効フロンティアと呼ばれます。

よって①は有効フロンティアが正解です。

次は安全資産と危険資産を組み合わせたポートフォリオのうち、望ましい組み合わせを示す線を、資本市場線といいます。

よって②は資本市場線が正解です。

まとめ

いかがでしょうか。

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幸島誠
幸島誠
キャッシュフロー改善コーチ
中小企業診断士
化学品メーカーで経理財務、経営企画部門のマネージャーを歴任
現在は中小企業を対象にキャッシュフロー改善を主軸とした伴走支援を行っております。
数字が苦手なビジネスパーソンに会社のお金の流れをシンプルにお伝えていきます。
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