事業会社のための財務モデリング入門
中期経営計画、事業計画作成に特化したシンプルな予測財務諸表の作り方
2講_モデリング前に事業構造を解析する
ロジックツリーの作成
まずはロジックツリーを用いて、モデリング対象会社の利益やキャッシュフローの構造を解析していきましょう。ここでは営業キャッシュフローを改善するにはどのような要素を改善すればいいのか、という切り口で要素分解を行いました。
KPIを設定する
ロジックツリーで事業構造を因数分解したあとは、財務モデルの設定値として機能する指標を決めていきます。ここでは便宜上KPIと呼んでいますが正確には厳密な意味でのKPIではありません。あくまでも「設定値となる指標」のことです。
ここではオレンジで囲った指標をKPI(設定値)と定義し、これらが変化した時の将来財務三表がどう変化していくかをモニタリングしていきます。
KPI(重要業績評価指標)とは
業績管理評価のための重要な指標。KPIを正しく設定することは、組織の目標を達成する上で必要不可欠である。
(読み:ケーピーアイ)KPIとは、組織の目標を達成するための重要な業績評価の指標を意味し、達成状況を定点観測することで、目標達成に 向けた組織のパフォーマンスの動向を把握できるようになります。仮に、目標値からギャップが生まれた場合には、組織行動が当初想定の方向に向かっていない ことを意味し、活動の修正が必要です。
KPI(重要業績評価指標) | 用語解説 | 野村総合研究所(NRI)
本来、KPIというのは目標達成のため重要な指標という意味合いですが、昨今のビジネスシーンでは意味が拡大解釈され、「業績指標=KPI」との捉え方もされているようです。
「変数」とか「設定値」というよりも「KPI」と呼んだ方が通りがいいので、ここでも設定値となりうる指標についてもKPIと呼んでいきます。